読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

Ultimate Rondo

アトリエシリーズとゲーム音楽とその他いろいろ

よるのないくに 感想記事

よるのないくに

まだまだやりたいことはたくさんありますが、良いゲームです。正確には私好みというべきか。世界観やキャラ(特に従魔)のフレーバー、独自やり込みの余地がある戦闘・育成システム、作業感、秀逸な音楽など、私がゲームに重視する要素に良いところがたくさんあります。

反面、粗削りな部分、説明・調整不足な部分も多いです。シナリオで回収されない伏線、インターフェースの細かな不便などが目につきます。

様々な場所で渦巻いている論調とはだいぶ違うものになるでしょうが、私はクリエイターに敬意を表して「良いところは全力でほめる、いまいちなところは叩くんじゃなくこれから頑張ってほしいと書く」だけのことです。私はガストが大好きですがガスト信者ではないので、過度に持ち上げたりはしていない、はず。

以下色々書いていきます。 ネタバレは自重しないのでご注意を。

ストーリー

一言で言うと「世界観を楽しめる」ストーリーです。青い血によって汚された世界や、聖女・教皇庁といういかにも黒いシステム。人間・邪妖・妖魔・半妖・従魔と、立場の違う生き物たちなど。従魔の特殊言語も非常にいい味を出しています。

図鑑の用語説明を見ていると、ファンタジーな世界ながら案外造語が少ないなと思います。キーワードは字面でなんとなく意味が分かるものがほとんどです(初見でなんだそれと思ったカタカナ語はロジエクロックとミラダくらい?)。独自カタカナ語に頼りすぎてないのは好ポイント。

シナリオは、メインであるアーナス・リュリュの話も、各サブキャラの物語も、ダイジェスト版といった感じ。印象的なシーンや物語が大きく動くシーンを見せて、章と章の間は好きに想像して補完してください、というスタンスに見えます。サブシナリオはそれで良いと思いますがメインシナリオはもっと過程が描かれてもよかったかな。地味なシーンになりがちだけど、プレイヤーを置いてけぼりにしないための大事な1コマだと思います。

私は「ストーリー=世界観+シナリオ」だと思っていますが、このゲームのストーリーは世界観にほぼ全てのウェイトを振っている印象。そういうゲーム、私は好きですよ。

キャラクター

キャラたちはそれぞれ謎めいた要素を持っていますが、シナリオと同じく「細かいところは想像してね」な感じです。クリスの声、ロイドや教授の過去、各シーンでの黒猫の挙動など、多くの要素に説明が与えられません(私の知る限り)。キャラについては、私はそれでも良いと思います。ただ推理小説のように伏線をしっかり回収してほしいという人も多いでしょう。そういう人の期待には応えられてないかなと思います。

そして従魔。本当にキャラが立っていて皆かわいいです。特に最初からいるラウネーは、システムの説明役とともに「従魔ってこんな奴なんだよ」っていうのを体現してくれます。かわいい。戦闘中もめっちゃ喋ります。かわいい。

ホテルで従魔に話しかけると、従魔が邪妖や妖魔や人間をどう思っているかや、世界観の理解を助けることをいっぱい喋ってくれます。「美少女従魔RPG」と銘打つだけあって、従魔がゲーム全体で持つ役割が、想像していたよりも多かったです。

全体的に声優さんの演技がすごく良いです。一番好きなのはラスボス戦突入時の2人のボイス。あと、クリスとか絶対難しいよね。

戦闘・育成

ゲームバランス調整という意味ではかなり大味。「めちゃ強い」要素がいくつかあって、それらを使うかどうかで難易度がかなり変わります。具体的にはヨルドとかナイトメアフォームとかスティールハデスとか。

でも育成をがんばれば好きな武器・好きな従魔でもボスに勝てるし、ボスの行動はボイスやモーションや音などでだいたい識別出来るので賢く対応して低ステータスで勝つこともできるし、色んな戦法で攻略できます

装備の吟味や従魔育成のシステムなど、縛りややり込みができる下地もあります。大味の強さを追求してTAや大ダメージをやるもよし、逆に強い要素を縛って戦略的なプレイを追求するもよし。

戦闘に関連して、戦闘中のカメラワークという点では残念でした。単純にもっとロングにしたいのと、ロング状態で固定したいです。それだけで相当改善されると思います。

音楽

とにかく素晴らしいです。

アトリエでも発揮されている作曲者さんそれぞれの個性が今回も存分に発揮されていて、安心と信頼のガストサウンドを展開しつつ、曲調はアトリエと全然違うのですごく新鮮な感じがします。

世界観に合わせて、歌劇・クラシック・中世西洋のようなイメージがふんだんに盛り込まれている印象。また今回はシームレスなアクションRPGなので、各マップの曲は、その場所を特徴付ける曲でもあり通常戦闘曲でもあります。そういったゲームの性質の違いも、曲の新鮮な雰囲気の要因かもしれません。

ガスト作品の中でも音楽は特に好きな要素だからこそ、アンケートとかでも色々要望を書いていきたいのですが…毎度毎度文句の付けどころがなくて困っています。強いて言うならライブやってください。

インターフェース・操作性・細かいシステム

細かい不満が多いですが、完璧に仕上げるのも難しい分野なので…色んな意見を受けて、今後の作品で1つ1つ工夫や改善があるといいなと思います。

良かったので継続してほしい点は、

  • 拾ったアイテムを帰還時に即売れる(これすごく嬉しい)
  • 装備のソートが能力値ごと、番号(種類)ごとにできる
    • 欲を言えば2重ソートしたい。ATKソート→番号ソートで特定アイテムのATK高いものを見るとか★
  • いつでもどこでも帰還可能(地味だけど大事)

改善されるといいなと思う点は、

  • ホテルの中はショトカが欲しい★
  • サイモンさんころころ移動しないで欲しい
  • 装備枠250個じゃ足りない
  • 装備の種類ごとのクラスタリングが欲しい★
  • 移動や会話の○ボタンが誤爆して無駄必殺が出る
  • リザルトが長い
  • 何故ボスのステータスを隠すのか
  • 図鑑にアイテムの入手場所があると親切★
  • 外出先でも装備変えたい

…とか。特に★つけたやつは是非アトリエからもらいましょう。

おわりに

思うままにざーっと書きましたが、まだまだ遊び尽くせていない部分もあるので、「よるのないくに」これからも楽しんでいきたいと思います!11月のアトリエ新作、そして今後も作られるかもしれない(?)ガスト作アクションRPGも楽しみにしています。

「よるのないくに」はちょっとシリーズ化しづらい作品だと思うけど、今回の開発ノウハウを活かして、ガストちゃんにはこれからもアクションRPG作って欲しいなあ。