Ultimate Rondo

アトリエシリーズとゲーム音楽とその他いろいろ

2025年に遊んだゲームを振り返る

年末なので遊んだゲームを振り返ってみます。今年はメーカーゲーム8本、インディーゲーム9本と結構な本数を遊びました。特にメーカーゲームは全て今年発売の作品で、良いタイトルが多かった年だったなと思います。

既に感想記事を書いているゲームはその内容を振り返りながら軽めに、書いていないゲームは少し長めに感想を書こうと思います。

私のプレイ順に紹介しますが、メーカーゲームとインディーゲームでは求めている完成度が異なるので分けて紹介します。これどっちだ?という感じのゲームは価格帯で分類します。

メーカーゲーム

テイルズオブグレイセスf リマスター

戦闘システムとストーリーの両面で安定した完成度を誇るタイトルのリマスター。ストーリーの大筋は知っていましたが自分でプレイしたことはないので、このリマスターはとても良い機会でした。

何と言っても戦闘の完成度が高い。PS2時代のテイルズの中でもD2, R, リメイクDなどの「術技リソースをケチらなくていい」戦闘システムに惚れ込んでいた身としては、やはりグレイセスのCCシステムが手に馴染みます。

味方キャラも全員に好感が持てるしシナリオの都合で不自然な擁護や正当化を受けるキャラがいなくて(この時代の作品群を考えると本当に奇跡的…)、本当にプレイしていて楽しいテイルズでした。

ストーリーの細部を見ると気になる点はあるけど、15年前なので今さら挙げるのも野暮かなと思いつつ…。主人公一行が大輝石に着くたびにリチャードが来て奪っていく天丼展開、明らかに異常なリチャードに対して憑依や洗脳などの可能性を考えずに彼の意図を考え続ける察しの悪さ、未来への系譜編でのスキット含む過剰な色ボケ描写の量、などは気になる点ではあります。

ファントム・ブレイブ 幽霊船団と消えた英雄

感想記事があります。

ultimaterondo.hateblo.jp

前作から21年の時を経て発売された続編であり、まずはシリーズとしての復活を嬉しく思います。物語やキャラクター描写は前作同様に素晴らしい一方で、日本一ソフトウェアのSRPGとして桁違いのステータス値やダメージ値を売りにしている割には育成周回に耐えるほどのシステム洗練が足りていません。

この先もシリーズが続いてくれれば嬉しいですが、その場合は要素をさらに増やすよりもしっかり整理して洗練させて欲しいと思います。会社としてSRPGのノウハウは蓄積されているはず。今後に期待しています。

モンスターハンター ワイルズ

今月配信されたゴグマジオスと歴戦王ダハドまで全モンスターを倒し、HR900くらいまでは遊びました。

使用武器はライズから引き続き双剣一本でやっています。発売後しばらくの間はワイルズ目玉要素の集中弱点攻撃があまりに弱いという致命的な欠陥がありましたが、アップデートで集中弱点攻撃のモーション追加と身躱し状態の快適性向上がなされてワイルズ新要素をしっかり味わえる武器になりました。坂と段差と氷霧の断崖に近寄らなければ楽しいです。

良かった点としては、

  • 物語そのものは良かった
  • 長いシリーズだけあってモンスターの行動やハンターの基本アクションが洗練されており、大半のモンスターとの戦闘が楽しい
  • サポートハンターの支援力が高く一緒に戦うのが楽しい
  • 根性【果敢】や宣戦呼応Ⅱなど攻防一体のスキルが流行る環境になり、野良がキュリアで自傷して死んでいく環境より精神衛生が良い

悪かった点としては、

  • ストーリー進行中の低速セクレト移動の度重なる強制
  • 調査クエストを筆頭に、シームレス化の方針に由来する仕様のほとんどが快適さを阻害している(オメガやゴグマジオスなど普通に受注するクエストの方が遥かに快適)
  • スリンガーを筆頭に、様々な操作に統一性がなく操作ミスを誘発する設計で、リアルタイムの狩猟中にスムーズに行えるレベルに達していない
  • 狭い・視界が悪い・坂だらけ等、ストレスフルなだけでプレイヤー側にメリットのないフィールド要素がとても多い
  • 専用装備持ちの歴戦王モンスターを期間限定にしていた理解不能の運営方針(後に是正)

これだけソフトも売れてお金が掛かってるゲームですから、悪い点については技術力やリソース不足というより、システム同士の噛み合いの悪さや形だけのビジョン先行、快適性の軽視に由来するものがほぼ全てに見えます。プレイヤー目線での意思決定さえできれば次回作以降ではどうとでも改善できるように思いますが、それが上手くいかないのが大作ならではの課題かもしれません。ビジョンやこだわりだけでなく、システムの快適性・妥当性・統一性がしっかり整えられた次回作を期待します。

ユミアのアトリエ

感想記事があります。

ultimaterondo.hateblo.jp

新しいアトリエの形を示しながらも、質を伴わない「物量押し」のゲーム設計や初歩的な調整ミスを多数残してしまった発展途上の挑戦作。従来作との良いとこ取りをして、次回作で課題を1つずつしっかり潰していけば今までにない次世代のアトリエが完成すると思うので、丁寧に作り込んで欲しいところです。

とはいえプレイヤーのフィードバックがないまま何年も間が空くのも不安なので、ユミアから1年半後の2026年秋に次回作発売、逆算して3月頃にタイトル発表くらいが良いな…と個人的には思っています。

Clair Obscur: Expedition 33

感想記事があります。

ultimaterondo.hateblo.jp

Game of the Yearなどの賞によって最近も話題になりましたね。感想記事にも書きましたがこのゲームの凄まじいところは、大作レベルのグラフィック水準やゲーム規模を持ちながら、インディー作品のようにクリエイターが情熱と明確な意志を持って全てを決めているためゲーム設計に芯が通っている、この2点を両立していることだと思います。本当にすごい。

ヒット作の要素だけが独り歩きしたオープンワールドや三択ランダム報酬のように、今後のRPGが今作の表面要素だけこぞって後追いするような事態にならないかだけ心配です。特に過剰なディレイの目押しゲーだけは絶対に流行らないで欲しい。

龍の国 ルーンファクトリー

感想記事があります。

ultimaterondo.hateblo.jp

シリーズで初めてプレイした作品でしたが、RPGとしての遊びやすさや手軽に恩恵を得られる里造りシステムのおかげで快適に遊ぶことができました。日本風の世界観やキャラクター同士の関係性も良かった。

恋愛シミュレーション要素が自分に合わないのは分かっていましたが、交流はシステム的にもかなりお粗末さを感じてしまい…。やっぱりどれだけ会話しても好き嫌いを聞き出せないのは変ですよ。壁になってキャラ同士の会話を眺めるほうが楽しかったです。

紅の錬金術士と白の守護者

感想記事があります。

ultimaterondo.hateblo.jp

堅実なアトリエでしたね。ストレスなくゲームを進められる快適性と、プレイヤーに意思決定と介入の機会が与えられる主体性。アトリエ(というかRPG全般)においてこの2つがいかに重要かを実感させてくれる作品でした。

キャラやリソースの大量流用ができたからこそゲームの中身に集中できたという面は少なからずあるでしょう。このシステム完成度を今後の本流作品にどう活かしていくかに期待です。

オクトパストラベラー0

感想記事があります。

ultimaterondo.hateblo.jp

ブレイク&ブーストをさらに発展させた8人戦闘の素晴らしさと、物語のワンパターンさや妥当性の放棄が両極端に目立つ作品でした。従来のオクトラが既に持っていた良さの部分は今作でもやっぱり面白いなと思ったので、毛色の違う作品を経ることで「オクトラの面白さのコアは何か」の解像度が上がったのは良いことかもしれません。本当に「オクトラ3」が面白くなって欲しい。

インディーゲーム

Slay the Spire

前回の年末年始にやっていました。デッキ構築型ローグライクというジャンルを打ち立てた金字塔であり、世間の評判通りの素晴らしいゲームでした。ランダム要素の提示に対するプレイヤーの意思決定の面白さと、欲しい情報がすぐ確認できる完成度の高いUI、この2つが今作の核だと思います。

今作の着想元でもあるボードゲーム「ドミニオン」を昔よくやってたんですけど、全プレイヤーの今の点数とかをプレイ中に暗記する必要があって、そこに脳を使わされるのが地味に嫌だったんですよね。今作はデジタルゲームとしての強みも活かし、その時点で知っているはずの情報はいつでも簡単に確認できる暗記いらずの設計になっています。その場その場で良い選択を考えることに集中できるのが本当に素晴らしい。

後発のローグライクやデッキ構築型ゲームは枝分かれマップや三択ランダム報酬ばかり真似しているけど、本当はこういう点こそ真似して欲しいと思います。

Dawnfolk

サクッと遊べるボードゲーム的な街作りゲーム。資源を管理し、タイル上のフィールドに建物を立て、隣接する建物同士のシナジーなどを考えながら街を作っていきます。特定ターンに襲ってくる敵を撃退して街を守り切ればステージクリアです。

建物や生き物はドット絵調で雰囲気も良く、相棒的なキャラである「リュール」もかわいいです。

キュイジニア

感想記事があります。

ultimaterondo.hateblo.jp

モンスターを倒して食材を調達し、レストランを経営するゲーム。誕生日やお祭りなどのイベントで街の人々と交流したり、レストランを開くとお客さんが美味しそうにご飯を食べてくれたり、ゲーム内の様々な描写によって街や人々に愛着が持てる作品です。

問題点はやはり死んだら全部無駄になるデスペナの重さですかね…1トライで完結するスレスパのようなゲームならともかく、周回して着実に稼いでいく経営ゲームとは相容れないでしょう。まあ難易度を下げれば死亡リスクは大きく減るので一応解決します。

Drop Duchy

デッキ構築型ローグライクのブームで様々な類似作品が作られる中、テトリスと組み合わせることで独自の面白さを産み出したゲームです。

デッキに組み込んだ建物や土地がテトロミノのように降ってきて、横一列が埋まると土地から資源が生産されます。また建物同士を隣り合わせることで効果が強化されたり、逆に敵を強化してしまうこともあります。ステージ終了時に敵味方の兵数を比べて劣っているとライフにダメージを受け、ライフを守り切ってステージを踏破すればクリアです。

テトリス的な敷き詰めや建物同士の関係など、同時に考えないといけない条件が多く、なかなか理想的な配置はできません。その中でも最善を目指して配置を考えるのが楽しいです。

スレスパの項目で述べたように情報確認機能が足りてないのは難点です…山札の残りタイルくらいは流石に知りたい。

魔女の庭

個性豊かな魔女たちが暮らす世界で、他の魔女と交流したり戦ったりするアクションゲーム。舞台設定、キャラやマップの造形、魔法の演出、BGMと一貫して作り込まれた世界観が素晴らしいです。アクションの操作性もそこそこ快適。

難点としては「これローグライクにする必要ある…?」という点です。主人公のアクションの基軸は最初に選べるハサミと1,2ステージ目でランダムに選ぶ魔法2つなのですが、これでスタイルがほぼ決まってしまいます。ランダム報酬として威力アップやクールタイム短縮などの性能強化が選べますがそれは普通のアクションゲームと同じです。ローグライクを貫くなら道中の選択でビルドが固まっていく経過をデザインして欲しいし、そうでないなら不要なランダム要素を取り除いてプレイヤーの好きな魔法で遊ばせて欲しい。

アーリーアクセス段階なので正式リリースされたらまたプレイしようと思います。

妖之郷

妖怪を使役して戦わせながら旅をするゲーム。実質ジムリーダーや実質モンスターボールなどシステムの様々な面において「ポケモン」をなぞっていますが、東洋風の世界観、そして多対多のオートバトルという戦闘システムが独特のプレイ感を生み出しています。

難点として、アーリーアクセス時期から段階的にストーリーを追加しているからか、物語の起伏や終わった時の「めでたし感」が非常に薄いです。いわゆるエンディングもありません。とはいえ1つ1つのエピソードやサブイベントでは妖怪と人間が心を通わせる様子や、邪妖となってしまった妖怪たちの悲哀が感じられて、この素敵な世界観を味わうことができました。

あとはまあ、弱い妖怪は本当に弱くて、ストーリークリアですら終盤捕獲できる強い妖怪と入れ替えるか、相当な苦行(タマゴ厳選)が必要です。いわゆる御三家的な最初の相棒もパーティから外れてしまいました。妖怪への愛着を大事にできるかというと難しい、惜しいゲームだと思います。

Tiny Bookshop

海辺の街で本を売るゲーム。雰囲気が良く、経営ゲームとしても楽しめるし、街の人々との交流やイベントも豊富です。

実在の本が出てきて国ごとにローカライズされている点は非常に特徴的である反面、本の情報の正確性が怪しく、ちゃんと扱いきれていません。お客さんのリクエストに応じて本を選ぶシステムがあるのですが、その正誤判定に使われる「漫画かどうか」「シリーズものかどうか」「女性作家か」のような内部情報付けが大量に間違っています。バグ報告によって順次修正されているとは思いますが、現実の本や作家に対してリスペクトがあるとは思えないかな…。

Little Witch in the Woods

魔女見習いのエリーはイバラによって荒廃した村を訪れ、その復興を手伝いながら村人達と交流を深めていきます。その過程で、村が滅びてしまった原因やかつて村に住んでいた魔女の行方を探り、謎を解き明かします。

物語と人間ドラマは非常に良質で、ヴァージル(喋る帽子)との悪友のような小気味いい会話や、魅力的なキャラクター達との温かい交流が楽しめます。翻訳は相当に怪しいので機械翻訳だと思って読むしかないですが、まあ大筋言いたいことは読み取れます。

ゲームシステムとしてはフィールドの植物や動物から素材を採取し、特殊効果のあるポーションを作ってギミックを解き先に進んでいきます。戦闘はありません。

難点は素材集めや探索のテンポが悪く、「フィリスのアトリエ」のLPのようなシステムによって採取回数が限られています。道中ついでに取れるはずの素材を全スルーして目当ての素材だけを探す虚しさがあります。動物からの採取も「やや面倒な手順を踏んで1個」か「適したポーションを使って一気に4個」という感じなのですが、ポーションを1個作るのに他の素材が4個くらい必要です。せっかくの魅力的なゲームサイクルですが滑らかさがありません。

アイテムの所持制限や取り回しも悪く、「全部カゴに入っていないと調合できないし中間材料も全部カゴに入るから容量を空けておかないといけない」と書けば、アトリエ経験者であれば相当なストレスであることが伝わるでしょう。

ゲームデザインには惜しい部分があるものの、キャラや世界観の魅力でお釣りが来るインディーらしいゲームです。

アルタ

モンスターを倒して食材を調達し、パン屋を経営するゲーム。先程の「キュイジニア」とゲーム性は非常に似ていますが、デスペナルティを設けていないのが本当に偉い。アイテムの所持制限もなく「実は要らなかった制約要素」を撤廃して面白い部分に集中させてくれます。素材集めのついでに気軽にボスに挑んで、負けてしまっても行動パターンの見極めや練習ができる、こういうゲーム体験を望んでいました。

経験値やレベルはなく、パン屋で稼いだお金やスキルポイントを使うことで主人公の戦闘能力を強化していきます。強化に必要な金額がどんどん上がっていくのでやや単調な周回が必要になりますが、先述の快適さのおかげで動画などを見ながらダラダラ稼ぐこともできます。

ドット絵調でよく動くキャラも魅力的です。また日本語テキストの翻訳もほぼ完璧。細部まで配慮の行き届いた丁寧なゲーム作りが素晴らしいです。

おわりに

今年やったゲームを振り返りました。元々昨年から発表されていたタイトルが年初に多かったのと、アプリゲームからCS回帰の流れもあって、良いタイトルが多かったですね。本当に開発ありがとうございます。

発表済みのゲームで気になるものは「スプラトゥーン レイダース」「冒険家エリオットの千年物語」ですが、どちらも発売日未定なんですよね。あと「ほの暮しの庭」はゲーム内容次第…。インディー作品としてはやはり「Slay the Spire 2」に期待です。

2026年も、世界観やキャラクターが魅力的で、快適でプレイヤーの主体性がある、面白いゲームに出会えることを期待しています。