アトリエ20周年ライブ!出演アーティスト紹介と演奏曲予想③
前回記事に引き続き、出演アーティスト紹介第3弾。今回が最後です。
野見山睦未
アトリエ初参加は「メルルのアトリエ」で、その次の作品「アーシャのアトリエ」でオープニングを担当されています。作曲はいずれも柳川さん。
曲名 | 作品名(略称) |
---|---|
Little Crown | メルル |
花標 | アーシャ |
「Little Crown」はメルルが「国の人口を3万人以上にする」という最初の目標を達成したあと、夜の街を見下ろす場面で流れる曲です。国を発展させたという達成感はあるけど、まだ実感は湧かない。そんな心境を「小さな王冠」というタイトルが象徴しています。
「花標」はアーシャのオープニング曲。オープニングムービーの通り、花に導かれてニオの姿を追い求めるアーシャを描いた曲です。そしてニオと再会を果たした時、ふたりの「約束が始まる」。
曲を聴いていただければわかりますが、どちらもスローテンポのバラードです。アトリエ楽曲が2曲だけなのでおそらく演奏曲は確定だと思いますが、ライブ中盤くらいで登場して、まったり聴き入るポイントになるのではないでしょうか。
南壽あさ子
「なすあさこ」さんと読みます。アトリエ初参加は「エスカ&ロジーのアトリエ」。最新作「フィリスのアトリエ」ではオープニングを含む2曲を担当。シンガーソングライターであり、アトリエシリーズの曲もご自身で作曲しています。
曲名 | 作品名(略称) |
---|---|
回遊魚の原風景 | エスカ&ロジー |
みるいろの星 | シャリー |
flora | フィリス |
このごろ、そのひぐらしで | フィリス |
演奏曲予想ですが…素直にフィリスから2曲、となりそうな気がします。
- flora
- このごろ、そのひぐらしで
floraはオープニングムービーの曲。アトリエのための書き下ろし曲ではなく、南壽さん自身のシングルそしてライブタイトルにもなっていました。「旅」というコンセプトが共通し、選ばれたそうです。
このごろ、そのひぐらしでは、中間エンディングの後、再びフィリスの旅が始まるシーンの曲です。一度経験したあの旅にまた行きたい…というシーンだけあって、壮大なfloraとは対比的に、より身近なイメージの歌詞になっています。
この2曲についての話はこちらのインタビューでより詳しく書かれています。フィリスは「旅」というコンセプトがかなり前面に出された作品ですが、南壽さん2曲を含め、ボーカル曲も大半は旅路、船出、未知の世界、そういったものをテーマにしていますね。
また、南壽さんのライブはピアノの弾き語りスタイルが特徴でもあります。バンド込みかピアノソロになるかはわかりませんが、そこにも注目です。
ACRYLICSTAB
「アクリルスタッブ」と読みます。ボーカルUyuさん、ギター阿部隆大さんのユニット。アトリエ初参加は「エスカ&ロジーのアトリエ」。阿部さんは「ソフィーのアトリエ」でBGMの作曲もしています。
曲名 | 作品名(略称) |
---|---|
無限大クロニクル | エスカ&ロジー |
渇きの輪郭 | シャリー |
アトリエ楽曲が2曲なので、おそらくこの2曲で決まりでしょう。
無限大クロニクルはエスカ&ロジーの仲間キャラであるアウィンの「フィニッシュジングル」、必殺技が戦闘のトドメとなったときに流れる曲です。性質上サビしか流れませんが、是非CDや音楽堂でフルを聴いて欲しい1曲。「舞い上がる雲の先で はかなく揺れるワールドエンド」など、世界の果てを目指すアウィンとリンクした歌詞も盛り込まれています。
渇きの輪郭はシャリーの水の王と戦う際のBGM。相手のHPを削るほどに雨が激しくなり、その雨音とBGMが戦闘を盛り上げます。音楽堂コメントいわく、水の王の、そしてウィルベルのテーマとのことです。
どちらもライブで盛り上がりやすい曲です。前回のライブでも、前半座っておとなしく聴いていた観客をまず立たせて(笑)どんどん盛り上げていったのはACRYLICSTABでした。今回もそんな役割を期待したいと思います!
以上、総勢8組!
過去何度かアトリエ、もしくはガストとしてライブが開催されていますが、出演アーティスト8組というのはおそらく前例がないです。それだけこの20周年ライブが特別で、開催側としても気合いが入っているのだと思います。私もひとりの観客としてこのライブを盛り上げ、ゲームとしても音楽としても良いものを作り続けてくれたアトリエシリーズの20周年を祝いたいと思います。
あとは前回もあったBGM演奏が今回もあることに期待…そこでは是非ザールブルグやグラムナートの曲も演奏してほしい!「星風」とか「疾風」とか、生バンド演奏で聴きたいですよねー。
アトリエ20周年ライブ!出演アーティスト紹介と演奏曲予想②
前回記事に引き続き、出演アーティスト紹介第2弾です。
柳麻美
アトリエ初参加は「マナケミア2」から。DSアトリエで多くの曲を担当されています。ゲーム本編の曲は以下の通り。
曲名 | 作品名(略称) |
---|---|
Sail | マナケミア2 |
Promised Gemini | アーシャ(DLC) |
Friday | アニー |
Shiny | アニー |
Flora | リーナ |
Windy | リーナ |
この他、「フォルクスリート3」とマナケミアのボーカルアレンジアルバム「Condition Red」にも参加されています。
予想演奏曲ですが、柳さんに関してはアトリエライブ初参加ということもあり、なかなか予想しづらいので、完全に自分の趣味で選んでしまいます!
- ARGENTEUM ASTRUM
- Windy
「ARGENTEUM ASTRUM」はフォルクスリート3の収録曲で、原曲はリーナの「INTRUDER」。作曲も編曲も阿知波さんです。めちゃくちゃカッコイイです。過去に柳さんご自身のライブでも披露したことがあるようなので、可能性は十分にあるかも…?
「Windy」 はリーナのエンディング曲。こちらも阿知波さんの曲です。DSアトリエ4曲はどれも爽やかさと疾走感が特徴なのですが、この曲はそれに加えて切なさが混ざる曲。DSアトリエは未プレイなので、ストーリーとの関連があるかどうかはよく分からないのですが…いつかプレイしたいです。
「Sail」のようなバラード曲ももちろん良いのですが…柳さんにはアップテンポな曲でガンガン盛り上げてくれることを期待したいです!
山本美禰子
アトリエ初参加は「ロロナのアトリエ」から。アーランドシリーズ3作のオープニングを通して担当されていました。そして現在発売済みの最新作「フィリスのアトリエ」でも1曲歌っています。
曲名 | 作品名(略称) |
---|---|
Falling, The Star Light | ロロナ |
Pilgrimage | トトリ |
Cadena | メルル |
わたしの見たい景色まで | フィリス |
ちなみに、前回の出演時は「Falling, The Star Light」「Pilgrimage」の2曲を演奏されていました。だからというわけではないのですが…今回の予想演奏曲はこちら。
- Cadena
- わたしの見たい景色まで
「Cadena」はメルルのオープニング曲。作曲は阿知波さんです。実は他のライブで1度聴く機会があったのですが、やっぱりアトリエライブでも聴きたいです。「Fly so high!」を客席皆で歌うのとか、良いんじゃないでしょうか…?
「わたしの見たい景色まで」はフィリスのアバンタイトル曲。やっぱり最新作の曲は歌うだろうということで。作曲は柳川さんです。なかなか展開が独特で、聴き慣れておかないと曲に乗るのが少し難しいですが…アトリエライブなら大丈夫でしょう!
とはいえ、やっぱりPilgrimage聴きたい人は多いだろうし、Falling, The Star Lightも…と考えると、アーランド3曲をメドレー形式で、なんてのもアリかもしれませんね。どの曲も捨てがたいです。
mao
アトリエ初参加は「トトリのアトリエ」から。トトリ→メルルのエンディングを続けて担当し、そしてシャリーのラスボス曲を担当。作曲は全て柳川さんです。前回ライブでのmaoさんの「柳川さんは変態」発言は今でも覚えています。
曲名 | 作品名(略称) |
---|---|
Dia | トトリ |
メトロ | メルル |
Luto~統治するもの~ | シャリー |
予想演奏曲ですが、3曲から仮に2曲選ぶとするなら…完全に好みになってしまいますが、アーランド2曲を選びたいと思います。
- Dia
- メトロ
「Dia」はトトリのエンディングテーマ。旅の終わりを象徴するようなバラードです。ちなみにこの曲、トトリのキャラテーマ「潮風」と共通するフレーズが…。気になる人は聴き比べてみてください。
「メトロ」はメルルのエンディングテーマ。この曲も、国を立派に発展させてお姫様という立場を終えるメルルの心境にぴったりな曲です。書くまでもないですが、メルル、トトリ、ロロナで「メトロ」ですね。
3曲だったらいっそ全部聴きたいんですけどね、8組アーティストが3曲ずつ歌うとなると4時間コースになりそうなので…やっぱりどの曲も捨てがたい。
さらに次回に続く
次回、最後の3アーティストさんを紹介したいと思います!
アトリエ20周年ライブ!出演アーティスト紹介と演奏曲予想①
2014年の「ガストプレミアムライブ Vol.2」から3年…ついに!アトリエライブが開催されます!
待ってました。昨年のインタビューでも岡村Pがライブについて話していたので、期待してたのですが…本当にありがとうございます。
しかも出演者がとにかく豪華!イリスシリーズから関わっている霜月はるかさん、マナケミアシリーズからの真理絵さんと柳麻美さん、アーランドシリーズからの山本美禰子さんとmaoさんと野見山睦未さん、黄昏シリーズからの南寿あさ子さんとACRYLICSTAB。
さすがにザールブルグから全シリーズをカバー…とはいかないものの、20周年記念ということで幅広いシリーズをカバーしたメンバーになっています。
なお、今回も前回と同様、生バンドでの演奏です!(真理絵さんのメッセージ動画で言及されています)ということは歌モノだけではなくBGMの演奏もあるかも…?そこでは是非、ザールブルグやグラムナートの楽曲も期待したいところです。
ということでライブ前に、各アーティストさんのこれまでのアトリエ楽曲、そして演奏曲予想をしてみたいと思います。私個人が歌って欲しい!と思っている曲も含めつつ…。
霜月はるか
2004年の「イリスのアトリエ エターナルマナ1」から、全シリーズで1曲以上歌っている霜月さん。メインシリーズのゲーム本編で歌っている曲は以下になります。
曲名 | 作品名(略称) |
---|---|
白夜幻想譚 | イリス エタマナ |
Eternal Story | イリス エタマナ2 |
schwarzweiß ~霧の向こうに繋がる世界~ | イリスGF |
Run For Your Life | マナケミア |
もしも時を跳べたら | 新ロロナ |
MARIA | アーシャ |
夢を織る家 | アーシャ |
あめつちのことわり | エスカ&ロジー |
崇めよ、我は神鬼 | エスカ&ロジー |
希う船 (※ユニット「canoue」として) | シャリー |
Liela Xea | ソフィー |
嵐を越えて | フィリス |
光ノ軌跡 | フィリス |
その他、オトメイトとのコラボ作品である「エルクローネのアトリエ」の楽曲、「フォルクスリート」シリーズを始めとする各種ボーカルアレンジ、「エスカ&ロジー」のアニメ、様々な特典CDなど…アトリエ関連作品で集めるとおそらく30曲ほどあるのではないかと思います。
そんな霜月さんのメッセージ動画がこちら。ご本人も本編以外の曲について触れているので、そこからの選曲もあるのでは…と思います。とにかく曲数が多くて何を演奏するか予想がつかないですね。
さて、霜月さんは2年前の自身のワンマンライブにて、アトリエシリーズメドレーを演奏しています。演奏曲は白夜幻想譚、Eternal Story、もしも時を跳べたら、夢を織る家、あめつちのことわり、ふゆみどり。今回のライブでも、限られた時間でできるだけたくさんの曲を…ということでメドレー形式が含まれる可能性はあると思います。
以上を踏まえて、予想(願望)セットリストはこちら。
- メドレー(白夜幻想譚、Eternal Story、Run For Your Life、もしも時を跳べたら、夢を織る家、嵐を越えて)
- バウムクーヘン
- 光ノ軌跡
- schwarzweiß ~霧の向こうに繋がる世界~
メドレーは本編の曲を各シリーズまんべんなく。
「バウムクーヘン」はヴィオラートのアトリエ内で流れる曲で、霜月さんはフォルクスリートでボーカルバージョンを歌っています。グラムナート以前のボーカル曲を歌っている人はPSP版やアレンジアルバムを除けば今回いないので…アトリエ内の曲だと聞き馴染みある人も多いのでは、ということで是非歌ってほしいです!
最新作フィリスから1曲はフルで演奏されるだろう、ということで「光ノ軌跡」をセレクト。ACRYLICSTABの阿部隆大さんが作曲です。阿部さんはおそらく今回もACRYLICSTABの曲だけでなく、バンドメンバーとして演奏参加されるのではと思います。
「schwarzweiß ~霧の向こうに繋がる世界~」は霜月さん自身のライブでもアンコール曲として定番です。前回はアンコールがなかったのでセットリスト最後の曲でした。今回もラストもしくはアンコールで演奏されるのではないでしょうか。
とにかく聴きたい曲が多すぎる霜月さんですが、参加アーティスト8組ということを考えると多くても4曲だろうと。こんな感じの選曲にしてみました。
真理絵
続いて真理絵さん。ゲームでの初参加はマナケミアの「ねぇ」「シリウス」ですが、発売日ではフォルクスリート2のほうが先だったりします。ゲーム本編での演奏曲はこちら。
曲名 | 作品名(略称) |
---|---|
ねぇ | マナケミア |
シリウス | マナケミア |
My Silly Days | マナケミア2 |
錬金少女メルルのうた | メルル |
celestial ark | ヴィオラートPSP |
その他、フォルクスリート2、フォルクスリート3でも歌っています。
真理絵さんのメッセージ動画を見ると、「あんな曲やこんな曲…まぁだいたいわかりますね~」ということで、定番曲2曲かな?と思いますが…希望を込めて3曲!選んでみます。
- My Silly Days
- 錬金少女メルルのうた
- ROYAL BLUE
「My Silly Days」はマナケミア2のオープニング、爽やかなアップテンポ曲です。ライブで盛り上がること間違いなし。
「錬金少女メルルのうた」はタイトル通りメルルの楽曲。ボス戦と、メルルが頑張るイベントで流れます。これも絶対盛り上がるでしょう!ここまで2曲が定番だと思います。
個人的な希望枠で「ROYAL BLUE」。これはフォルクスリート2の収録曲で、オリジナルはユーディーです。上の2曲が明るい感じなので、クールな曲を選んでみました。
次回に続く
今回は2人の出演アーティストを紹介しました。全3記事くらいで、ライブまでに8組のアーティストを紹介していきたいと思います!
霜月はるかさんの「物語を渡る鳥」を宣伝したい
はじめに
この記事を書いている前日の9/25に、霜月はるかさんのライブ「霜月はるか 10th Anniversary Grand Final Live "LINKS∞"」が開催されました!霜月さん含め7人の豪華バンド編成で、人気の高い定番曲・活動初期の曲・最新の曲などなどを演奏した、本当に楽しいライブでした。
このライブにおいて、昼夜公演ともに最初の曲として演奏された「 物語を渡る鳥 」という曲があります。今回のライブ以外にも、今年4~6月に開催された全国ツアーでも一部の会場で演奏されました。とても好きな曲なのですが、現在まだCD化されておらず、音源の入手もなかなか気軽にはできない…ということで、霜月さんファンの中でも知らない方は多いのではないでしょうか。
ということで、この曲について色々紹介して、勝手に宣伝をしたいと思います!
ちなみにライブにてボーカルワークスアルバムの制作が発表されましたが、この曲は是非とも収録してほしいなあ、と思っています。これだけライブで歌われているので、けっこう期待度は高いのではないでしょうか…!
入手方法など
この曲は、2015年秋にガスト(コーエーテクモゲームス)から発売されたゲームソフト「ソフィーのアトリエ」「よるのないくに」の同時購入特典として、ダウンロード提供された曲です。
以下のページで、試聴、フルコーラス歌詞、霜月さんのコメント、などを見ることができます。
「よるのないくに&ソフィーのアトリエ」スペシャルキャンペーン
作詞・作曲・編曲は 柳川和樹 さん。2010年発売の「アルトネリコ3」「トトリのアトリエ」などからガスト作品の音楽をずっと担当されている作曲家さんの1人です。霜月さんの他の楽曲では、「なないろスコア」に収録されている「ふゆみどり」の作曲をされています。
ピアノ演奏として、同じくガスト作品の作曲をされている浅野隼人さん。レコーディングエンジニアとして、多くのガスト楽曲でベース演奏などをされているDaniさんが参加されていますね。
楽曲について
「物語を渡る」という言葉は、2作品コラボ企画の楽曲であるということを意識していると思います。本やゲームなどで描かれる物語への憧れ、そして物語を通して得た経験や感動を自分自身の強さにしてゴールを目指そう、そんな歌詞です。なんか… すごく霜月さんが好きそうな歌詞ですね!
間奏で造語っぽいものが出てきますが、これはよるのないくにの挿入歌「predge」の架空言語にとても近いです。こちらの歌詞を作ったのは先ほども紹介した浅野隼人さんで、特に言語名や文法などは公表されていない…はず。よるのないくにでは仲間として戦うモンスター「セルヴァン」が架空言語を話しますが、こちらも浅野さんが言語の原型を作ったということなので、関連があるかもしれません。
曲調は明るくアップテンポで、ライブ映えもしますね。アコースティック仕立てなのもすごく良いです。柳川さんも色々なタイプの曲を作る方ですが、私はアコースティックな柳川さんサウンドが大好きです。
霜月さんとガストの関わりは2004年発売の「イリスのアトリエ エターナルマナ」からととても長く、アトリエ最新作「フィリスのアトリエ」でも2曲担当されます。 ガストサウンドと霜月さんの方向性がぴったりハマった 、素晴らしい楽曲だと思います。
おわりに
ということで、「物語を渡る鳥」を紹介しました!全国ツアー、そしてLINKSライブと、霜月さんがこの曲をライブでたくさん歌ってくれるのはガストサウンドファンとしても本当に嬉しいです。
元からそのゲームがやりたくて買う人はともかく、楽曲のためにゲームソフト2作というのは、やっぱりハードルが高いと思います。(追記:DL期間、2016/03/31までと書いてありますね…現在はそもそもDL不可能かもしれません)
ぜひCD化してほしい…!そして柳川さんサウンド・ガストサウンドがもっと広まれば…!と心から思います。
ソフィーのアトリエ感想いろいろ その3(システム・インターフェース)
前々回、前回の続きです。今回は全体的なシステムやインターフェースについて。
ソフィーのアトリエの感想いろいろ その1(ストーリー・キャラ) - Ultimate Rondo
ソフィーのアトリエ感想いろいろ その2(戦闘・調合) - Ultimate Rondo
システム
今作のシステムですが…まず特筆すべきは、 初期に近い頃のアトリエからの復刻要素が多数取り入れられている 、という点です。
- 天候の変化と戦闘への影響(エリー)
- 酒場でお金を払って情報を聞く(ザールブルグ)
- 戦闘に敗北すると採取したアイテムを失う(ザールブルグ)
- 曜日(ユーディー)の変化 ※時間帯の変化はマナケミアにあるようですね
- 素早さに依存する通常攻撃のマルチヒット(グラムナート)
代表的なシステムだとこんな感じ。あとは、クイズイベント、ぐるこん、「魔法の草」という呼び名、なども懐かしい要素かもしれません。
こういった要素は過去作のプレイヤーにとっては懐かしく感じるものですし、ザールブルグ・グラムナートをやっていないプレイヤーにとっては新鮮な要素に感じられると思います。今作は新シリーズの1作目ということで、こういったことがやりやすかったのではないでしょうか。
次に、図鑑の存在。 今回の図鑑の作り込みはシリーズ最高レベルだと思っています。
まず、キャラの会話形式でのアイテム説明が非常に良いです。項目数も多いのですが1つ1つが丁寧に作られていて、イベントではあまり見れないようなキャラの性格などもうかがい知ることができます。特に幼なじみ3人組の遊びとか昔話が好きですね。
また、関連項目という機能があって、材料アイテムの場合は落とす敵や採れる場所、調合アイテムの場合は材料と発現効果、そして両方に調合先となるアイテムや付いている特性へのリンク。そしてカテゴリに属するアイテム一覧もあります。今まで攻略本のあちこちを探し回ったり、wikiでCtrl+F使ってせっせこ検索していたものが、なんとゲーム中で見れます。神です。
この図鑑、作るのもかなり大変だとは思いますが、是非是非続けてほしいです。
欲しかったのは 引き継ぎニューゲーム です。今作は「周回しないと収集できない分岐要素」がほぼなくなり、クリア後もゲームが続けられるようになったので、引き継ぎニューゲームが廃止されたのだと思います。まあ1からやり直せばいいだけの話なんですが…
インターフェース
操作や表示に関するこまかーい内容です。
調合時やコンテナの操作について。ソートとフィルタに関しては使いたい機能がほぼあって快適です。ちゃんと安定ソートにもなってるっぽいので2段階ソートもOK。唯一追加で欲しかったのは色フィルタですかねー。
売却や武器防具作成だと、フィルタがまったく使えないのでそこは不便でした。調合時と同じフィルタをそのまま付けてくれれば…という要望。
コンテナの容量は5000になり、意識すれば飽和することはないので十分かなと思います。ただアトリエでいつも思うのが、不要なものの整理がけっこう難しいんですよね。手放したくないものを避けて売る/捨てる作業がわりとつらい。オンゲでよくあるロック機能とかも1つの手かなと思うのですが…あまり良い解決案が浮かびません。一番欲しいのはアンドゥですが、そこまでいくとコンシューマゲームの慣習をぶち破っちゃいますよね…
外出先でカゴのアイテムを使う画面ですが、対象選択で「仲間キャラ全員が見える」または「戦闘参加キャラが上部にくるようソートされている」のどちらかが良いと思います。戦闘参加キャラだけ回復させるのがつらい。
装備画面、「キャラ選択」→「戦闘装備/使用アイテム」という分かれ方ですが、私は逆のほうが好みです。むしろ戦闘装備と使用アイテムがメインメニューで独立しててほしい。今までの慣れもあるのかな。ただ左右キーが空いてるので、左右で戦闘装備/使用アイテム切り替え、L/Rでキャラ切り替え、という手もありますね。
図鑑ですが、項目から項目へ直接ページ送りしたいです。L/Rとか空いてるし使えないだろうか。
図鑑の特性表示の緑字は、アーランド慣習が既になくなっているみたいなので、そろそろ取ったほうがいいかなと思います。まあ黄昏で分かってる人はちょっと実験して意味がないことを確認し、無視するだけなので別に良いのですが…
だいたいこんな感じです。私個人の好みと感覚を多く含みます。総合的には調合時のソートとフィルタが充実してたのと、コンテナが広かったので満足度は高かったです。
おわりに
ブログ記事3連続で、ソフィーのアトリエの色々感想を書いてみました。元々は公式アンケートの代わりにということで書きましたが、分量だけ見るとあのアンケートと同じくらいの分量は書いたのかなと思います。項目はけっこう絞り気味ですけどね。
なんというかまあ、文句を言うなら改善案を示さないとマイナスしか生まない、というのは日々感じていることでして。アトリエをもっと良くしていくお手伝いがしたい(そしてあわよくば自分の好みにちょっと近づけたい)という動機で、なるべく「こうしたら良くなるかも」を書くようにしました。
記事は以上です。長文お読みいただいた方、ありがとうございました。
ソフィーのアトリエ感想いろいろ その2(戦闘・調合)
前回の続きです。今回は戦闘、調合、その他強化システムに関してです。
ソフィーのアトリエの感想いろいろ その1(ストーリー・キャラ) - Ultimate Rondo
戦闘
今回の戦闘は、ターンごとに全参加者が1度ずつ行動する戦闘となりました。ただしターンの中でどの順番に行動するかは、前回の行動後状態と、行動に必要な待機時間(WT)に依存して決まり、ここは従来のアトリエに近いものになっています。
発売前にターン制と聞いて、戦闘の進みが遅くならないかというのは懸念事項でしたが、今回は 早送りという素晴らしい機能があります。 既存作だと確かアーシャPlusにありましたが、ソフィーでの採用は非常にナイスです。もし早送りがなかったらちょっとキツかったでしょうね…。
またターン進行中はアシストも含めてオートで進み一切操作の必要がないので、その間にデータを打ち込んだり調べ物をしたりといったプレイがしやすくなりました。検証段階に入ると私はそういったスタイルになるので、ごく個人的な需要だとは思いますがその点も良かったです。
シャリーに引き続き難易度システムが導入されていますが、今作はプレイのやり方でもかなり戦闘の歯ごたえを調整できます。採取Lvによる敵能力値の上昇が激しく、複数マップの採取地で奥に突き進むと強い敵が出てくるので、緊張感のある戦闘もできますし、逆にこれらを避けてプレイすることで強い敵と遭わなくするという選択肢もあるわけですね。
アトリエは 戦闘と調合のどちらをがんばっても先に進める というのが大事な魅力な1つだと私は思います(典型例がトトリの免許システムですね)。その上で、このように自分に合ったやり方で戦闘を楽しめるのは素晴らしいことだと思います。
気になった点はアシストに関わるところですかね。スタンスの選択がわりと手間で、面倒なので全員同じスタンスにしちゃうことがほとんどでした。行動選択時に1つ前のキャラで選んだほうにカーソルが合うので、バラけさせるのが面倒なんですよね。スタンスはキャラごとに管理して、前のターンと同じところにカーソルが合ってたほうが私好みです。
あとはチェインリンクの値に依存して、出るアシストの人数が完全に分かれてますが、下位のアシストは出るようにしたほうが好み。例えば300%溜めてしまったのに、毎ターン誰か倒されちゃってスペシャルが出せない、という状態になるとかなりツラいです。それに限らず、300%溜めた状態で保持しておくのが非常に損なので、従来の必殺技のように温存して発動タイミングを図る、という戦闘がしづらいですね。
調合
調合に関してですが、今回はパズル形式で、従来の数値・ゲージに加えて材料と釜の形が重要な要素となっています。
調合も戦闘と同じく、求めるレベルに応じた楽しみ方ができるようにデザインされています。そこそこ強いアイテムを作りたければ直感的にボーナスを集めればいいですし、究めたければしっかり計算して材料も厳選する必要があります(主に形とサイズを)。
黄昏の調合が分かりにくいという話をたまに見ますが、あれは「そこそこ強いアイテムを適当に作るにはどうすればいいの?」ということが少し伝わりづらかったからではないか、と思っています。今回はそこが図形化されることで分かりやすくなったのではないでしょうか。
また今回、特性付与に関するコスト(従来のコストレベル、PP)が撤廃されました。アーシャはPP制ではないものの付与の優先順位を選べなかったので、ソフィーのシステムはこの点に関して非常に自由だと言えます。これは、制約のあるなしどっちが好みかは悩むところ。ただソフィーは既に、継承したい特性・品質・サイズの3つも調合材料に求める要件があるので、それにPP確保用特性が加わるとかなり苦しくなるかもしれませんね。調合の複雑さの総合値を考えるとPP制約はなくて正解かな。
気になった点としては、シャリーから導入された品質のインフレ(最大値999)は、個人的には若干やりすぎかなあという気がしていて。単純にでかい数字を追求するのもまあ楽しいんですが…天然素材と調合品の格差が大きすぎるんですよね。天然素材を積極的に(強制でないレシピで)使うことのメリットがほぼゼロなので、調合の幅を狭める要因になってしまってるんじゃないかなあ。
あと時間制限の釜はあまり好みではないかな。材料や投入順番をこねくり回しての試行錯誤がやりにくくなるのはわりと致命的。どうせ調合前にセーブして爆発したらロードするので、リスクは時間コストに変換されちゃうし。
何だかんだで調合はアトリエの肝ですし、今回かなり新鮮なシステムを作ってくれたので、ソフィーの面白さに大きく貢献したんじゃないかと思います。
その他強化システム
具体的には武器防具の強化とドールメイク、そしてLv20以降のアビリティ(シャリーでいうグロウシステム)ですかね。アビリティという言葉はゲーム的には意味が広すぎていまいちしっくりこないので、グロウシステムって呼んじゃってますが。
武器防具強化もドールメイクも、強化に使うアイテムや特性によって個別に強化値が定められており、ボリュームのあるシステムになっています。その分ブラックボックスなデータが多いとも言えますが、 本当に究めたいと思っている人はがんばって調べるはず ですし、何となく感覚でやってもゲームクリアに一切の支障はないので、これでいいと思います。
グロウシステムは、シャリーとは違って強化ポイントを無制限に溜められて、また必要経験値が雪だるま式に増えていくようなこともないので、扱いやすいシステムになったと思います。まあ一度獲得したものを元に戻せないのがちょっとつらいところではありますが…そういう需要はさすがに少数派ですかね?
ゲームバランス
上記システムを総合したバランスについて、一応触れておきたいと思います。私は1周目HARDでプレイしましたが、少なくともゲームクリアまでに関しては、なかなか良いバランスだったと思います。合成で作れる最上級の特性を揃えて、HARDのラスボスにそれなりの歯ごたえで挑める程度。ドラゴネアさんはもうちょっと強くてもよかったかも。
一方、様々な方面でゲームクリア以上のレベルを追求していくと、特別に強い要素があるのは事実です。非常に強いアクセサリはいくつかありますし、ドールメイクを追求するとプラフタと他キャラの強さはかなり異なるものになります。ただがんばって色々追求・調査すれば強くなれるのはゲームとしては当たり前のことですし、アトリエは特に代々それが重視されてきたので、個人的には多少突出したものがあったほうが面白いと思います。
今作はアップデートで色々と実装変更が行われ、突出して強い要素が弱くなったりしました。そもそもガストちゃんの動きがこうなった原因は強い要素を壊れだのなんだの言って騒いでた人たちにあると思うのですが、 強い要素がそんなに嫌なら使わなければいいだけの話 なので、ガストちゃんがあんまり気にしなくてもいいのにな、と私は思ってます。
次回予告
次は全体的なシステムやインターフェースについて書く予定です。それでひとまず、この一連の感想記事は終わりかな。
音楽については前にいっぱい語ったので今回は省略。ボーカルアルバムの感想はそのうちまた別記事で書きます。
ソフィーのアトリエの感想いろいろ その1(ストーリー・キャラ)
ソフィーのアトリエ、発売から2ヶ月ほど経ちました。私はキャラを愛でたり音楽に浸ったりダメージのデータを取ったりしながら日々楽しませていただいております。やり込み系でいくつか動画も作りました。
さて、ガストちゃん恒例の公式アンケートがどうやら今回はなさそうなので、アンケート回答の代わりに、 プレイしての感想や、良かったので是非続けて欲しい要素、今後の作品で改善してくれると嬉しい部分 などを書いてみたいと思います。ちょっとでもガストちゃんの中の人の目に留まればいいかな、という感じで…。
あんまり網羅的には書かず、細かい要素に触れるのがメインになるかと思います。 全体的には、非常に良い作品 だと思っています!新規要素の追求や、初期の頃にあった要素の復活などによって、アーランドや黄昏とはまた違ったシステムを構築し、新シリーズの1作目にふさわしいアトリエになっていると思います。今後の作品はソフィーで導入された要素を上手に継承し、良い意味で使いまわして開発も効率化され、より充実した内容になっていくことを期待しています。
今回はストーリー・キャラなどについて。ネタバレは自重しないのでご注意くださいね。
ストーリー(メインシナリオ)
今作のメインシナリオはソフィーの成長とプラフタの記憶、そしてプラフタの過去がキーポイントとなっています。
プラフタ人形化計画で、 全仲間キャラが何らかの形で協力する 、というのは本当に良かったです。今までのアトリエにはあまりなかった要素ではないでしょうか?オープニングアニメにもそれを象徴する描写がありますね。
プラフタが人形になったときに皆に挨拶に行ったり、エンディングにて皆にお礼を言うシーンがありますが、あれもすごく好きです。アーシャでも、ニオ救出後に各キャラそれぞれにニオを紹介しに行くイベントがあったり、恩返しイベントが発生しますよね。
違和感があったのはルアードのキャラ付けかな。ルアード単独ならいわゆる「ボス」として良いキャラだと思うのですが、メクレット・アトミナとのイメージ差がありすぎて、ぽっと出てきた感じがあったかも。ルアードとメク・アトのどちら側に寄せても面白いとは思いますが、もう少しイメージを似せてリンクする感じがあると良かったです。
そういえばルアードは近作では珍しい「自分の意思で私欲を求める」ラスボスなんですね。モンスター、暴走した人工生命体、記憶を失った元人間など、明確な私欲を感じないボスが多かったのでけっこう新鮮でした。私のプレイした範囲だとイリス1のムルとかがその系統かな。
序盤のプラフタの記憶を取り戻すためのレシピ発想は、ソフィー自身の錬金術士としての成長ともつながるので良かったです。欲を言えば発想の条件が、取り戻される記憶か、発想するアイテムのどちらかとリンクすると良かったと思います。他のレシピはアイテムの特徴と条件がリンクしてるのに、記憶関連のレシピだけそれがないので「与えられた作業」感が…。例えば、ボスの撃破でプラフタが戦いの記憶を取り戻し、爆弾のレシピを教えてもらえる、とかね。
キャラクター
今回はイラストレーター2人によるキャラデザイン分担でしたが、発売前の情報公開からも感じたように担当差による違和感は全然なかったですね。もちろんイラストレーターさんがアトリエの雰囲気に合うようなキャラを生み出してくださったからですが、元々キルヘンベルが地域的・民族的な特色の薄い地域だからというのもあるかもしれません。みんなかなり好き勝手な服装してても許される感じありますよね。
声優さんの演技はどのキャラも非常に素晴らしいです。 ソフィーはさすが主人公、本当に活き活きとしてますね。大ダメ食らったときの「ちょっとお!?」が好き。アトミナは知識の大釜にたどり着いたときの演技が良かった。「続きから始めるの…へー。」も好き。テスやオスカーも良いですね。挙げ出すときりがないです。
キャラとして一番好きなのは…今回主人公のソフィーが強すぎるんですが、次点でモニカです。 めがね!めがね! クールっぽいキャラなのに戦闘ボイスがなかなか熱いのも良いですね。
3Dモデリングはキャラによって若干作り込みの差がありますが、もともとアトリエの路線がリアル追求ではなくアニメ系なので、デフォルメも含めて全体的に完成度は高いと思います。というか、ソフィーのモデリングが完成度高すぎて 差が見えちゃうんだと思います。
キャライベントは、悩んだり目標を持つ仲間をソフィーが手助けする、いつものアトリエらしくて良いものでした。欲を言えばちょっとイベントのラストが消化不良なものもあって、例えばフリッツの人形劇は是非観たかったし、エリーゼの自作本も読むシーンを省略せずに内容の描写があるとよかったかなと思います。一番良かったと思うのはコルネリアです。
次回予告
今回はここまでです。こんな感じで、私の主観で思いついたことをゆるゆると書いていきたいと思います。
次回は調合・戦闘の予定。全3回くらいかな?